かつてマイクロソフトのアプリケーションが脆弱だった頃『ソフトウェアよりインテリマウスやサイドワインダー等のハードウェアの方が良く出来ているのだからマイクロハードと名乗るべき』と揶揄された時代がありました。そんな懐かしい話には
一切の関係が無く。思い立ってアケステを作ってみました。

ジョニーライデンカラーで渋くキメてみました(笑)奇しくもあんだわ。カラーでもあります
スティックカバーまでクリアレッドだったのでわざわざ黒いサンワの別売り買ってきて加工して取り付けました(しょうもないこだわり)
寸法はW400×D250×H50(躯体部分)と可能な限り薄く仕上げてます(設計上はあと4mmくらい薄く出来そうですが剛性が大幅に落ちるのでやめました)一般的なアケステが60mmですので感覚的にかなり薄く感じます。ヒザの上に乗せて使う分にはあんまり影響ないのでしょうが私は机の上で使うので割と重要なファクターです。
さてせっかくなので製作過程をば・・・コンセプトは第一に『操作性』そしてなるべく『静か』
どうせ作るならば目指すは
究極のアケステです←ハードル上げる上げる(笑)
まずは『操作性』から・・・自分の手の大きさに合わせて何度も試作を繰り返して、ミリ単位でベストのボタン配置を決めました。

しいて贅沢を云えばボタンの直径があと2mm小さいと良かったんですけどね〜汎用部品に無かったので諦めました。パーツは全て
セイミツ製です(私がゲーセン行ってたのはずいぶん前なので)
そして操作性には安定感です。可能な限りズッシリ重くする為に考案しました。分かりやすいように塗装前の内部写真をご覧ください。

おわかりいただけただろうか・・・?
箱の中に器械を取り付けるのが通常の設計ですが、私はソリッドな塊に部品を組み込むスペースを掘って内蔵してみました。空間は必要最小限に留めてあります。
ぶっちゃけ
我ながら馬鹿馬鹿しいこの設計を思いついてテンション上がってしまったのが作り始めた動機です
普段大してゲームなんてしないのに。
基盤・配線コネクタの形に合わせてくり抜く念の入れよう。ぴったり固定されるのでパーツのがたつきも皆無です。

通常のアケステと異なり基盤もレバーも下の部材にガッツリコンとネジ留め。しかしこの
設計は禍根を残します。
基盤・スティックは下、ボタンは上・・・配線作業はこの様にグランドピアノのごとく半開きの状態で隙間に手を突っ込んで作業する事に
誰だこんなの考えた奴は。組み立て作業は極めて難航、当然の事ながら
メンテナンス性は最悪です(笑)
誰だこんなの考えたyしかも組み立て途中で設計ミスが発覚。スペース最小限どころか足りなくて部品が収まらないという体たらく。

泣く泣く再加工。塗装まで終わってたのに・・・!
さて材料のMDFほとんど無垢の状態になる訳で、当然その重量たるや・・・一般的なアケステが2.6kg、メリケン製MadCatzですら3kgほどの所を私のこれは実に
4kgオーバー。どんな重さかというと片手で持ち上げると
軽く腰に来ます(笑)合わせて『静か』ですがこれだけ内部に反響する空間が無く外装も厚ければ音が反響する訳も無い訳で。

しかもボタン内部に消音材としてウレタンを埋め込む念の入れよう。ここまですればさぞかし・・・と云いたい所ですが
それなりにやかましいです(笑)構造的・物理的に云っておそらく、これ以上の処置は不可能と思われますので
アケステ消音化に労力費やすのは私としては否定的です。多分そんなに静かな物は出来ないのではないでしょうか。あと考えられるとすれば軸受レスにするとか引っかかりの無いサンワレバーを使うとか、マイクロスイッチを使わないようにするとか・・・操作性・汎用性が落ちてしまうので試す気にはなれませんね。

天面にはボタン番号を漢数字でレタリング。
九頭龍閃か。まあ作ると云っても完全に作るのは無理なのでいわゆる『乗っ取り』という方法で既製のコントローラの基盤などの部品を流用する感じになりますけど。元のパーツ取りをしたのは
バッファ棒2。ここまでやっといてアレですがこれ外装は実に良く出来てますので
ボタンとスティック交換するだけでかなり高品質なアケステが完成します。逆に交換しないと使い物にならないレベルですが(笑)特にスティック部分
今Amazonで2500円ちょっとで買えますのでセイミツの部品をスティックとボタン×8を2400円+送料で注文して交換すれば6000円以下で作れてかなりコストパフォーマンスが良くお得ではないでしょうかね。
それに引き換え今回の材料代ですが・・・。
MDF30mm×2で約2000円
塗装・ゴム足等が1400円
配線材料その他が1000円
ネジ代が1500円←えっ?
・ネジは100本単位で買えば一本5円とかなんですが、少ない本数で買うと10倍以上かかっちゃいますね。
合計で約12000円・・・高い方のアケステが買えてしまいます(笑)コストパフォーマンスは最悪
いんだよ細けぇ事は!だいたい元のスティックに2500円は使い過ぎです。もっと安いパッドでやればよかったのに。